告種フラスチック材料の保香性

EVOHフィルムのd-リモネン透過速度は、ポリオレフィンフィルムの約1/30000であり、バリア性が良好との結果報告がされています。エチルアルコールは、静菌効果など、さまざまな目的で食品に添加されており、包装材料を透過して失われることは添加の目的を損なうことになる。種々の包装材料について測定されたエタノール透過度の実験で、透過面積4.9平方cmの試料を装着した容積100mlの測定容器に、飽和状態になるようにエタノールを注入し、それを容積5リットルのデシケーターに入れ、30℃で24時間放置後の濃度をガスクロマトグラフで測定することにより透過度を求めており、その結果では、PET、PVDC、KOP、KPET、EVOHなどの透過度が低くなっています。各種揮発性物質の透過性を各種プラスチック材料について測定された結果報告では、試料フィルムで仕切られた2つの密閉空間をもつ測定容器を作成し、一方の空間に注入した揮発物質が、もう一方の空間に透過してくる量を、ガスクロマトグラフによって分析する方法で測定しています。測定対象となったプラスチックフィルムは16種類で、揮発性物質として、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、メチルエステル類、エチルエステル類の各2種類について透過度が測定されており、その結果によると、アルミ蒸着PET、ナイロン(NY)、PETのバリア性は良好ですが、EVAを含むポリエチレン系、PVDC、EVOH(EVAL)の透過性は高いとされています。この結果から、揮発性物質の透過は、プラスチックと揮発成分との親和性に影響されることが推察されます。香気成分の透過性の評価結果から、ガスバリア性に優れた材料ほど保香性も優れている傾向にあることが推察されます。

告種フラスチック材料の保香性
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