自然の中の包装

自然界にも驚くほど機能性の優れた包装が存在します。植物の種子の外殻は、次の命を守るため中身を保護する役割を担っています。ハスの種子は乾燥や無酸素といった厳しい環境に長期間耐える機能が備わっており、その頑丈さは2000年経っても発芽できる程と言われています。

種子の外殻は中身を保護する以外にも、子孫を残すための工夫が施されています。タンポポの綿毛やモミジのプロペラのような部分などは風によって広い範囲に種を飛ばせるようにできており、鳥などの動物に遠くまで運んで貰うために種子の外側である果実を色鮮やかにしている植物もあります。

動物の卵も非常に高い性能を持っています。鳥類の卵は一見つるっとして見えますが、中身の生命のもとである胚は呼吸を必要としていますから、包んでいる外殻には見えない程小さな穴が開いています。

更に外殻の内側にある白身が、外界からの細菌や衝撃などから胚と胚の栄養源である黄身を守る役割を果たしています。

自然の中の包装
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