今求められているのは環境へ戻せる包装材

環境問題が最近大きくクローズアップされてきた「プラごみ」に代表されるレジ袋や包装袋・包装容器などの廃棄問題。恩恵をあずかっている末端の消費者にとってできることは出すゴミの削減や分別回収への協力。一方で生産者側でできることとして挙げられるのが、環境にやさしいといわれる素材の開発と利用拡大。具体的には容器軽量化でありバイオマス応用容器などの利用拡大と言われています。軽量化で言えば瓶や缶からPETボトルと言った樹脂製容器への移行。さらには紙製容器への移行はまさに環境にもやさしい移行になるのかと思われます。健康に良いと言われる健康志向の時代を反映し、その消費量が伸びている野菜系飲料に紙パックへの移行が進んでいるのはまさにその表れでしょう。お馴染みのカップ麺の容器も樹脂製から紙製への移行が進んでいるようです。バイオマス関連容器では、ポリ乳酸(PLA)包装容器やPETボトルへのバイオプラスチック混合使用の進行が早まっていると言われています。また核家族化や高齢化社会へとシフトするに従い電子レンジを使った簡便な包装形態が好まれるようになってきました。これには耐熱性向上が不可欠となりますが、そのために高耐熱性と軽量化が図れる発泡PP/PS(ポリプロピレン/ポリスチレン)容器の拡大や電子レンジの使用に対応したパウチの拡充にも期待が高まっています。また最近当たり前のようになってきたコンビニのカウンターコーヒーが、缶コーヒーなどの需要を取り込んできていると言われるのも結果的に環境問題にも良い方向となっているのではないでしょうか。他にも包装容器の薄肉化や使い勝手の良さといったユーザーサイドの取り組みも行われており、包装の世界もまだまだ違った広がりを見せてくれるものと楽しみがつきません。

今求められているのは環境へ戻せる包装材