PETボトルのガスバリア性

PET樹脂のガスバリア性は、ポリオレフィンに比べかなり良好で、多くの飲料や食品の用途に単層PETボトルが使われています。ところが、ビールやワインなどの酸素の影響を受けやすい内容物やホット販売用飲料の場合にはガスバリア性の確保が必要となります。PETボトルにガスバリア性を付与する方法としては、EVOHやMXD6ナイロンなどのガスバリア性樹脂(パッシブバリア材)や酸素吸収材料(アクテイブバリア材)との多層化の手法が一般的です。ビール用ボトルには、PET/MXD6ナイロン系やPET/EVOH系多層ボトル、PETよりガスバリア性が3倍程度優れるポリエチレンナフタレート(PEN) 樹脂を使用した単層ボトル、MXD6ナイロンと酸化触媒のコバルト塩などから成る酸素吸収材を適用した多層タイプなど、種々のものが使われています。ガスバリア性PETボトルを得る方法として、もう一つ単層PETボトルに2次加工でガスバリアコーテイングを行うという手法があります。

PETボトルのガスバリア性