青果物の品質保持のための包装

野菜や果物は収穫後も種々の物質代謝を行って、生命活動を維持するために呼吸活動を営んでいます。この呼吸活動の程度は、青果物の種類、収穫時期、部位の違いによって異なりますが、一般的に、成長過程にあるものの方が大きいとされています。呼吸作用では、糖や有機酸など味に関係する成分を消費するので、青果物の品質保持には呼吸作用の抑制が重要です。青果物の呼吸量は、ゴアの式と呼ばれる指数関数で表すことができ、呼吸作用の程度は、温度が高くなると急激に大きくなります。呼吸作用の程度の指標としては、一般に呼吸係数Q10が用いられている。これは温度が10℃上昇したとき、何倍の呼吸量になったかを表す係数で、通常2~3の値です。したがって、氷点以上の温度で低温に保つことは、呼吸作用を低下させるために有効です。また、植物が生産する成長ホルモンとして、エチレンガスがあります。これは多くの生理作用を示し、成長の促進、果実の熟成促進、緑色の退色促進、呼吸作用の促進の要因となっています。エチレンは果実を追熟させるために必要な場合もありますが、一般に青果物の老化促進の原因となるため、エチレンの作用を抑制する包材が開発されています。一方、水は青果物の細胞内の重要な溶媒であり、種々の生化学反応に不可欠のものとなっています。植物成育中は根から水を吸収し、気孔や表度などから蒸散作用を行い、物質移動や温度調節を行っています。収穫された青果物では水分の供給がほとんど断たれるため、蒸散作用により水分が多く失われます。ジャガイモや大根などの根菜類、タマネギや柑橘類などは、表皮が厚いために水分損失が少ないが、葉莱類では少しの水分が失われるだけで萎れ、2~3%の水分損失で商品価値が失われると言われています。水分蒸散作用は、環境温度が高いと大きくなるので、低温に保つことや包装により蒸散作用を抑制することが必要となります。

青果物の品質保持のための包装

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

トップへ戻る